ダウ理論の『平均株価はすべての事象を織り込む』って嘘じゃない?

ダウ見える化
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そう思っている人、まずはこの記事を読んでみてください。

こんにちは!takeruです○

今回は、ダウ理論6つの法則の一つ
『平均株価はすべての事象を織り込む』を私なりの解釈でできるだけわかりやすくお伝えしていきたいと思います。

これがわかれば、確かに、『平均価格』は全てを『織り込んでる』な、と腹落ちするはずです。
それではいきましょう!

平均株価はすべての事象を織り込む

そもそも平均株価はすべての事象を織り込むってどういうこと?

全ての事象=北朝鮮のミサイルや、地震などの自然災害、人為的なテロなど
平均株価=投資家たちが上下予想する全ての平均価格

つまり皆がすでに予想している直近の未来の平均価格もある程度予想されてチャートに反映されているという解釈です。

今後日本経済が弱い、金利がとても低いから円は売って金利の高いドルを持っておいた方が儲かるな。
と思う人が多ければ多いほどその思惑がチャートに反映されるということです。

その思惑は、現在どうなのか?よりも、今後どうなりやすいのか?
と人は考え、少しでも先に仕込みたいと考えるのが世の常です。

そのため、「噂で買って事実で売る」という格言ができたのも頷けます。

例えば)

アメリカが金利を下げます、と確定させた時に皆が思っていることはおおよそこんなことです。
「やはり下げるか、雇用統計や消費者物価指数などの数字から利下げする可能性あったからな、そろそろ手仕舞いしよう。」

下がりそうなことを予想して仕込み、実際に利下げが確定する材料が出たら決済する。
なぜ?

実際にそうなったのならもっと下げるんじゃないの?
と思いますよね?

大事なのは実経済がどうなっているか、ではなく相場に資金を入れている皆がどう思っているか?
もっというと、相場を大きく動かす力を持っているマーケットメーカーと言われる機関投資家たちがどう思っているか?が重要
です。

チャートは基本、世界経済情勢で動いているのは間違いありません。
しかし事実上昇の好材料だからと言って上がるとは限らないのです。

それが事実かどうかはどうでもいいということです。
ちょこちょこ出る指標などの材料から「利下げの可能性高そうだ」と判断する人が出始めるからこそ、まだ不確実、だけど確率的には長期下げの可能性が出ている、という示唆に先行投資できた人が儲かる仕組みになっているのがFXや株です。

利下げの確実性が増してくれば来るほど、ドルを手放し他に金利がつく通貨に乗り換える人が増えます。

増えれば増えるほどドルの価値は下がり続けます。

どのくらい金利を下げるのかが明確になるのは政策金利が発表された時です。
それまどのくらい金利を下げに来るか正確には誰にもわからないわけです。

だからこそ、政策金利前に発表される材料によっては売られすぎたり、売られなさすぎたりするわけです。
それでも基本は売られすぎ買われすぎることが多いように思います。

アメリカの政策金利が発表されて、予想していた以上の情報が出てこなければ

「やっぱり予想通りだった!」

と先行的に売っていた投資家たちは、売られすぎているのがわかった、もしくは薄々気づいていたため、他の投資家も一斉に手仕舞いしてくるぞ!と思い我先にと売られすぎが標準範囲に戻る前に手仕舞いに急ぐわけです。

これが事実で売る、ということです。

あなたも、不思議に思ったことがあるでしょう。
指標結果は上がる材料のはずなのに、売られた、ということが。

こういった頭のいいアナリストたちが日々世界経済を分析し、不確実だけど、売るに値する情報がきたら少しでも早く入りたいと日夜睨みを効かせているわけです。

こういう私たちよりも何倍も経済に精通し頭も切れる人たちが予測した結果は大筋ではやはりそうなりやすいです。

だからこそ、市場は少し先の未来を織り込んでいると言えるわけです。

これが平均株価はすべての事象を織り込むという解釈です。
つまり世界の経済情勢を何も知らなくても、頭のいい人たちが考えている思考がチャートに現れているよね?だからチャートだけ見ていればその前兆や示唆が出ているよ

というのがダウさんが提唱した理論の一つになります。
非常にチャーチスト的な考えですよね○

未来が織り込まれているというのはありえない

この「平均株価はすべての事象を織り込む」という、ダウ理論①への反論に

『未来は分からないのに織り込まれているなんてありえない!幻想だ!』
『これは流石に嘘』

という人もいます。
確かに、未来が完全に織り込まれているというのは私もありえないと思います。

ですが現代では特に情報が行き来しやすく、テクノロジーが進化しているため天気予報の精度は95%ともいわれ、地震も直近のものであればかなりの精度で予知することが可能です。

そのため予期できないような自然災害だとしてもある程度その予兆を掴める人もいるということです。
掴める人がいるということは、儲けたい欲となってチャートに反映されます。

特に豊富な資金を持っている投資家は私たちが到底知り得ない1次情報を持っています。

例えば)

機関投資家自体が
・気象予測専門の独自の機関を持っている
・戦争専門の独自の情報機関を持っている
・地震予測専門の独自の研究所を持っている

なんて言われています。
私たちが知る頃にはすでに仕込まれているということですね

実際に見た訳ではないので噂に過ぎませんが、私も8年間トレーダーとしてチャートを見てきて思うのはチャートは嘘をつかない、いや、つけないということです。

数十年分の過去検証をしても相場の法則、ダウ理論の法則通り相場は動き続けています。
それはダウさんが人間心理に焦点を当ててこの理論を見出したからに他なりません。

ダウ理論で4時間を軸に過去検証したデータの一部

人間の心理は何千年経ってもそう変わるものではないということですね。
だからこそ、情報の行き来も少なくテクノロジーも発展していない130年前に提唱された理論がいまだに生き続けているのだと私は考えています。

ダウ理論を知って私は相場の法則を理解し勝ち続けることが可能になったのでチャールズダウさんには感謝しかありません。

未来が織り込まれているはずはない、というのは一般投資家の基本的考えのため、未来を織り込むとわかっている資金が豊富なトレーダーの食い物にされるのだと思います。

つまり私たちは、経済の事実がどうかは関係なく、不確実性の高低というバロメーターを取引していると言い換えてもいいかもしれません。

まだ不確実だけど、そろそろマーケットメーカーが重い腰を上げ始める程度の情報が出てきた時に取引できるかどうか、そこから遅れれば遅れるほどマーケットメーカーの利益を増やすだけの行為になっていくわけです。

確実を待っていたら、マーケットに精通している投資家たちは手仕舞いをしてくる可能性がどんどん高くなり逆行しやすくなるからです

予測不能な自然災害やテロまで織り込むわけがない

気持ちはわかります。
ただしその議論は少し論点がずれています。

ダウさんが提唱しているのは『平均』です。
自然災害などの一時的な下げがわかると言っているわけではありません。

先ほども言いましたが、テクノロジーが進化した現代では気象予測や、地震予測、突発的なテロだとしてもきな臭さを感じ取ってそれに対応しようとする勢力がいるのは事実です。

そのきな臭さが、チャートのパターンとなって現れるわけです。

チャートに精通しているプロのトレーダーはそのきな臭さを敏感に感じ取ることができます

北朝鮮のミサイル発射に関しても、打って来るかもしれない危機感が高まる時があります、それなしに打たれることは現在の情報社会ではなかなか起こるものではないということです。

もっというと、ミサイルが打たれて一時的に円が買われてドル円が下がったとしても、大事に至ることはないだろうという予測が立たれているため結局一時的に下がるだけで元の価格に戻っていきます。

これが平均は織り込まれているというダウさんの主張です。

仮に北海道ゆくゆくは日本を侵略するためにミサイルを直撃させる思惑が北朝鮮に本当にあるとすればもっとずっと前に世界は緊迫していて、それがドル円下落という形で現れているでしょう。

核ミサイルを国に落としたらどうなるかは、すでに世界は『嫌』というほど経験していて、何も生み出さないと分かっているからです
この辺りは歴史人文学を学ぶとより理解が深まると思います。

現代で本当に叩きのめす、殲滅したいと望む戦争など誰も望んでいないのです。

だからこそ、世界を揺るがすコロナウィルス程のインパクトがあるものだとしても、それをきっかけに前兆なく一瞬で大きく方向転換することは基本はあり得ないということです。

平均株価はすべての事象を織り込む:まとめ

まとめると、どんな事象にも大小あれ前兆が起こるということです。
その前兆が捉えられる『誰か』がいればそれはチャートに反映されてしまうということです。

あなたがもしコロナウィルスがパンデミックになる前に『なる』ということを知っていたらどうしますか?おそらく何かしらの『仕込み』をするはずです。

それほど明確でないにしろ、その予兆がチャートに反映されているのです。

事実コロナウィルス発生時も徐々に前兆が出てドカン!と暴落しました。
この予兆は私自身とらえ、かなり利益を得ることができました。

コロナ発生時の4時間/日足チャート

ウクライナ侵攻に関しても、まさか本当に侵攻するとは・・・
という風潮でしたが、私は当時下落する予兆をダウ理論で捉えていました。

ウクライナ侵攻時の4時間/日足チャート

ウクライナ侵攻2日前の動画解説も残っていました。

ウクライナ侵攻2日前の解説

ダウ理論は株発祥の理論ですが、今まで見てきたように人間心理を見える化したものですので、FXにもコモディティにもゴールドにも指数にも暗号資産にも、チャートがあり人間が関わっているものであれば全て応用することが可能です。

我々は株価やFXの価格を取引しているのではなく、現在出てきているあらゆる情報に関しての不確実性を取引しているということを理解した方が利益を上げやすくなるのではないかと思います。

企業決算や雇用統計などは要因の一部であって、それはすでに織り込まれている可能性が高く、それ単体で価格が動いているわけではないということ、それら投資家の思惑の平均は全てチャートに反映されていると理解し、少しでも偏っている方にかけていく、これがダウ理論の『平均株価はすべての事象を織り込む』を解釈するポイントです。

経済情勢のことを何も知らなくてもダウ理論を知りチャートだけを分析すれば、その偏りを見つけることが可能です。

私はそうして勝ち続けてきました。

ぜひ、チャート分析で何を学んだらいいか迷われている方は130年機能し続ける、ダウ理論を安心して学ばれてください○

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